
こんにちは!ふらっとです
経済ニュースなどでよく聞く「金利」という言葉。
出典:ブルームバーグ(2025.1.24)
2025年1月24日に日本銀行が金利引き上げ(利上げ)を発表しました。
他にも「預金金利が上昇」「住宅ローン金利が影響を受ける」など耳にする機会は多いですよね。
そんな時、このように感じることはありませんか?

金利って具体的にどういう意味?

投資や資産運用にどう関係するの?
金利は預金やローンなど、私たちの日常生活に深く関わっています。
しかし、金利がどのように決まり、生活にどんな影響を与えるのか、具体的に理解している人は少ないかもしれません。
金利の仕組みを理解することは、資産運用や資産形成を考えるうえでとても重要なポイントなんです。
この記事では、FP1級技能士で運用業務経験者の私が、金利の基本や経済との関係性を初心者の方にもわかりやすく解説します。
金利を知ることで、ニュースや経済の動き、家計管理や投資に役立つ判断ができるようになりますので、一緒に学んでいきましょう!
金利の基本を知ろう

まずは金利の基本を解説します。
金利とは?
✅結論:金利はお金の貸し借りをする際に発生するコストや報酬です。
- 預金金利:個人が銀行にお金を預ける(貸す)ことで発生する報酬
- 住宅ローン金利:銀行からお金を借りることで発生するコスト
身近な例で見てみましょう。
例1:銀行に100万円を預けた場合(年利1%)
100万円×1%=1万円(報酬)
例2:銀行から100万円を借りた場合(年利1%)
100万円×1%=1万円(コスト)
このように、元本(100万円)に対して発生する利息(1万円)の割合が金利(1%)です。
金利の種類
金利には多くの種類がありますが、投資判断やニュースの把握に役立つ金利を3つ紹介します。
- 政策金利
- 長期金利
- 短期金利
ひとつずつ見ていきましょう。
政策金利
もっとも重要な金利で、日本では日銀(日本銀行)が政策金利を決めています。
経済の動きを調整するため「基準となる金利」です。
- 日銀が銀行にお金を貸し出す際に適用する金利
- 経済の動きを調整するため日銀が決定
- 利上げ(引き上げ)や利下げ(引き下げ)で経済を調整
長期金利
債券市場をはじめ、住宅ローンや株式市場にも間接的に影響する金利です。
- 10年国債利回りが代表的な指標
- 主に投資家による債券売買(市場)で決まる金利
短期金利
1年未満の期間で貸し借りする際の金利です。
- 政策金利の影響をもっとも受ける
- 銀行の預金や短期的なローンに影響する
なぜ金利が動くのか
金利が動く理由は、大きく分けて3つあります。
✅1.お金の「需要と供給」
- 需要が増えると金利が上がる:多くの人や企業がお金を借りたい場合
- 供給が増えると金利が下がる:お金を貸したい人が増える場合
人気がある商品は値段を高くしていても売れて、人気がない商品は値下げしないと売れないように、受給よって変動します。
✅2.中央銀行の経済政策(政策金利の調整)
- 景気を良くしたいとき:金利を下げてお金を借りやすくし、消費や投資を促進。
- 物価を抑えたいとき:金利を上げて経済を落ち着かせる。
今はモノの値段が上がり物価上昇中なので、日銀が利上げを発表しました。アベノミクスの時は景気を良くするため、マイナス金利政策(金利を下げる)を実行しています。
✅3.インフレ期待
- 将来、物価が上がると予想されると金利が上昇。
- 物価が安定すると金利も安定。
金利が投資に与える影響

金利が動くと株価や債券価格に大きな影響を与えます。
ここでは「金利が上がるとどうなるか」、「金利が下がるとどうなるか」をわかりやすく解説します。
株式市場への影響
金利の動き | 株価の動き |
上がる | 下がる |
下がる | 上がる |
✅金利が上がる(株価が下がる可能性)
- 企業の利益が減る
借り入れコストが増え利益が減少。→株価が下がる可能性。 - 投資家が株式より債券を選ぶ
債券利回りが上昇。リスクが低い債券にお金が流れやすい。→株価が下がる可能性。
✅金利が下がる(株価が上がる可能性)
- 企業の利益が増えやすい
企業の借入コストが減少し、設備投資や事業拡大で利益が増加。→株価が上がる可能性。 - 株式が魅力的になる
債券利回りが低下し、高いリターンの株式にお金が流れやすい。→株価が上がる可能性。

金利が上がれば株価が下がる。逆の動きになりやすいと覚えておきましょう!
債券市場への影響
金利の動き | 既存の債券価格 |
上がる | 下がる |
下がる | 上がる |
✅金利が上がる(既存の債券価格が下落)
新発債券の利回りは高くなりますが、既存の債券は利回りが低いままです。投資家は「高い利回りの債券」を選ぶため、債券価格が下がります。
✅金利が下がる(既存の債券価格が上昇)
新発債券の利回りが低下し、既存の債券利回りの方が高くなります。投資家は「高い利回りの債券」を選ぶため、債券価格が上がります。

金利と債券価格も逆の動きになるよ。債券を買うときは「金利が高いとき」、売るときは「金利が低いとき」が有利!
その他投資商品への影響
金利の動き | 為替(円)の動き | 不動産価格 |
上がる | 円高 | 下がる |
下がる | 円安 | 上がる |
✅為替市場
- 金利が上がる:通貨が強くなる(例:円高)
金利が高い国の通貨に投資魅力が高まり、海外の投資家が高金利の国の資産に投資します。 - 金利が下がる:通貨が弱くなる(例:円安)
金利が低いと投資魅力が減少し、通貨が売られやすくなります。
✅不動産
- 金利が上がる:不動産価格は下がる傾向
住宅ローン金利が上昇し借入コストが増加。→住宅購入者が減少。 - 金利が下がる:不動産価格は上がる傾向
住宅ローン金利が低下し借入コストが減少。→住宅購入者が増加。
まとめ

今回は金利の基本と投資に与える影響について解説しました。
金利を知れば経済ニュースや投資の判断がぐっと理解しやすくなります。
- 金利はお金の貸し借りに発生するコストや報酬。
- 『政策金利・長期金利・短期金利』が重要。
- 金利の変動要因:『需要と供給・中央銀行の経済政策・インフレ期待』。
- 投資への影響:『株式・債券・為替・不動産』などに大きな影響を与える。
この記事を参考に、金利を味方につけて賢く資産運用をしてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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